2005年から活動を開始して、わずか数年で日本国内のみならず海外でも人気を博すようになったロックバンド、ワンオクことONE OK ROCK。
しかし、こんなに人気があるにもかかわらず彼らがテレビに出演しているところをあまり見たことがない人も少なくありません。
実は、2017年の1月9日19時半からNHK総合で放送された『ONE OK ROCK 18祭(フェス)~1000人の奇跡 We are~』への出演が初の地上波テレビ放送への出演でした。
活動開始からすでに10年以上経つというのに、彼らをテレビで見かける機会がこれまでなかなかなかったことは不思議なことといえます。
今回は大人気ロックバンドであるワンオクがなかなかテレビ出演をしない事情に迫っていきます。
考えられる理由その1―ボーカルのタカが元ジャニーズの経歴があるため
さて、ワンオクがなかなかテレビ(特に地上波)に出演しない理由でまず考えられるのが、「ボーカルのタカが元ジャニーズであること」です。
これについては、世間的にも広くささやかれている話です。
ワンオクが活動を開始するのが2005年のことですが、ワンオクに加入する前のタカはジャニーズ事務所に所属していました。
それも、ジャニーズのアイドルグループ「NEWS」のメンバーとして。そして、タカの芸能界デビューも実はNEWSの活動開始(2003年)と同時でした。
ところが、当時のタカは芸能活動の中で次第に素行が乱れるようになり、ついには女性とのデート写真をゴシップ誌にスクープされるというスキャンダルにまで発展しました。
それも、未成年であるにもかかわらず煙草をくわえている姿のオマケつきで。
これについてはコチラの記事で詳しく書いています。

このことで、ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏の逆鱗に触れ、NEWSをわずか3ヶ月で脱退することになったうえ、ジャニーズ事務所もやめることになりました。
なお、この時の理由が「学業に専念するため」というものでした。
その後、ワンオクに加入してボーカルとして活動を始めます。
まもなくワンオクはオリコンチャートにも載るほどに人気を博すようになります。
が、人気があるにもかかわらずなかなかテレビ出演ができないのは、タカがもともといたジャニーズ事務所が大手テレビ局に圧力をかけているためといわれているのです。
ジャニーズ事務所は大手メディアにも強い影響力を持っているためか、ジャニーズ事務所を去った人間をタレントとして扱わないという事務所独自のスタンスが、そのまま大手テレビ局の暗黙の了解と化しているともいわれています。
また、スポーツ紙の記者がなかなかワンオクの記事を書こうとしないのは、マスコミ業界の有力者が「ワンオクについては扱うな」と代弁しているうえ、スポーツ紙によっては自主規制しているところもあるためです。
つまり、ジャニーズ事務所側が、かつてスキャンダルで問題になって辞めたタカが中心になって大活躍しているワンオクの活動を制限しようと働きかけているからという理由がささやかれているのです。
考えられる理由その2―ボーカルのタカが過去のことを言われたくないため

一方で、タカ自身が親のことやジャニーズのことを言われたくないということで、テレビ出演を嫌がっているともいわれています。
本人としては、ジャニーズをやめた経歴のほか、親(森進一)からジャニーズを辞めた経緯や、その直後に高校も退学したこと(父の森進一は学業を優先することを条件に、タカが芸能活動をすることを了解していました)によって勘当された経歴もあり、そのことをテレビであれこれとりあげられたくない、ということもあるとささやかれているのです。
そのうえ、ワンオクも活動当初は「アイドル崩れのバンドごっこ」や「親の七光りバンド」とまで揶揄されたこともあるほどなので、タカのテレビ出演に対するアレルギーもここまで来ると非常に大きなものです。
このため、過去のことをあれこれほじくられたくないタカ自身がテレビを避けているとささやかれているのです。
考えられる理由その3―彼らなりの音楽に対する態度
ワンオクがなかなかテレビに出演しない理由としてさらに考えられるのが、彼らなりの音楽に対する向き合い方にあります。
実はワンオクはテレビに出演して演奏することよりも、ライブでの演奏を重視する傾向にあります。
そして、これはワンオクのファンの中では知っていて当然といわれるほどのワンオクの中では鉄則中の鉄則なのです。
テレビに出演している姿を見たにわかのファンがライブに押し寄せて、以前からワンオクの音楽をこよなく愛してくれているファンに嫌な思いをさせたくないからという憶測すらあるほどです。
実際、ワンオクのライブでは毎回何人かが興奮しすぎて過呼吸を起こすほどの熱狂的な人気のものであるため、ワンオクのことをあまり知らないにわかファンがいきなり押し寄せるととんでもないことになる危険性もあるわけです。
特に、ボーカルのタカにはそのライブに来てくれたファンを大切にしようという意識が非常に強いようです。2014年に出された雑誌ロックオンジャパンのVol.440でタカへのインタビュー記事が掲載されています。
その中でタカは「ミュージックビデオとかライブは、自分たちの音楽をより響かせてくれるもの、逆に言うとそれだけやっていればいい、だからテレビに出るということは僕らの中ではそうは思えないからやらなくてもいいんじゃないか」という旨の発言をしています。
言い換えれば、「テレビでは自分たちの音楽は響かない」「自分たちの音楽を響かせるにはやっぱりミュージックビデオやライブ」という彼らの(特にタカの)音楽やファンへの強い想いもまたテレビ出演をしないことを選んでいる理由ともいえるのです。
まとめ
大人気ロックバンドであるワンオクがなかなかテレビ出演しない理由について見てきました。
ボーカルのタカに元ジャニーズの経歴があるために、ジャニーズ事務所の圧力でテレビ出演できないことやタカ自身が過去の経歴に触れられたくないといったネガティブな理由もあれば、タカ自身が言うように自分たちの音楽を響かせたり、ライブに来てくれるファンを大事にしたりするうえであえてテレビ出演を選択しないというポジティブな理由も見られました。
いずれの理由にしても、活動開始からわずか数年でテレビの力抜きで日本だけでなく世界で活動するくらいにまでなったワンオクのひたむきさや音楽に対する哲学には驚かされることでしょう。